くるくると廻りながら上っていって
首が痛くなってしまうほどに。
そして落ちてくる。
回転廻る回るマワル遊戯それはただのオアソビで本当は
何それ?と聞くと非常に簡潔な答えが返ってきた。
「竹とんぼ」
「ふうん・・・?(変な名前だ)」
「ふふふイギリス人には分からないよね!」
「何が・・・?」
ロマンさーと叫んではそれを飛ばした。
どうやって飛ばしているのかよく分からなかった。
そして何で自分がこんなところでタケトンボとやらを見物しているかも。
「あのさー・・・」
「何ー?」
「何でこんなところでそんな突然タケトンボとやらを?」
「鋭いね・・・」
「いや別にそんなことは無いと思う」
は不服そうな顔をして 落ちてきたタケトンボを受け止めようとして
風にさらわれたそれはふわりと飛んで僕の前に落ちた。
「あたしの遊びに付き合ってるヒマないですかね?」
「・・・あるけど」
「それは嬉しいな」
目の前に落ちているねじれた物体、タケトンボを拾って渡した。
その瞬間に少し手が触れて、
はにこりと笑った。僕も笑い返す。なかなかいい。
はまたタケトンボを飛ばした。
ぜんぜん楽しそうに見えないのは、さっきから、気のせいなんだろうか。
「・・楽しいの?」
「うん・・・」
「本当に?」
「うーん・・・」
くるくると廻りながら上っていって
くるくると廻りながら落ちてくるだけの
単純な玩具。
こういうものに興味を持つには、2人とも大人すぎると思う。
「正直に答えなさい」
「う、うわぁなんか悪戯でも見つけたみたいだ・・・」
「・・・・・」
「リーマスは見つかる側だね」
「そんなヘマはしないよ」
はタケトンボを飛ばさなかった。
手の上で転がしながらじっと見つめた。
ほんとにさっきから全く楽しそうじゃない。
「ねえ楽しくないでしょ」
「うっ・・・」
「やっぱり」
は少し申し訳なさそうな顔をしてこっちを見た。気がした。
そんな顔をする必要は全く無いから僕の気のせいかもしれなかった。
でも下を向いて頭をかくのは怒られた時の彼女の癖だった。
そんなことも、把握済みだ。恐ろしい話だ。
「・・・別に怒ってないけど」
「あっ、そ、そう?」
「うん」
怒ってるはずも無い。怒る理由が全く無いからだ。
ただ、よく分からないだけだ。
はまだ僕の方をちらちら見ていた。
もしかしたらこっそり見てるのかもしれないけどバレバレだった。
「・・・何?」
「な、何も!」
「・・・嘘でしょ。見てたし」
「!!(ばれとるがな!)」
「何?怒らないから話してよ」
は面倒くさそうな顔をして、照れたような顔をして、真面目に口を引き結んだ。
それをぼんやりと見ながら、彼女の故郷の玩具ならやってみたいかもしれないと思う。
「実は」
「うん」
「リーマスと・・・」
「うん?(ちょっと嬉しい)」
「話したいと思って!」
「・・・は?」
僕が何を言ってるんだこいつはといった顔で見たからだろう。
はまたいつもの癖を再発させた。
「だから怒ってないってば」
「・・・」
「ご、ごめん・・・」
「何でリーマスが謝るの」
「いやだってがそんな落ち込むから」
「落ち込んでませんてば」
は不服そうな顔をして タケトンボを放り投げた。
飛ばなかった。
「・・・馬鹿だねー」
「え!?飛ばして欲しかった?」
「・・・違うよ」
030515(タケトンボ飛ばせない・・・飛ばす装置があれば・・・って意味ねー)